「南京の真実」(ラーベ著:講談社)より
12月27日
サンタクロースのまねをしようと思い、126人いる難民の子どもたちに20セント硬貨を贈ることにした。ところがさんざんな目にあってしまった。・・・・・・・
鼓楼病院に今日、男が一人、担ぎこまれてきた。5ヶ所も銃剣で刺されている。金陵中学の難民収容所では、およそ200人の元兵士がより分けられたのだが、そのうちの一人だという。この元兵士たちは、銃殺されたのではなく、銃剣で突き刺されたのだ。目下この方法が取られている。さもないと、我々外国人が機関銃の音に耳をそばだてて、なにかあったのか、とうるさいからだ。
今日、張と韓が、新街口(ポツダム広場)に日中合弁商店ができて、ありとあらゆる食料品が買えると知らせに来た。私は韓と一緒に確かめに行った。そしてーはからずも、この建物に放火する現場を目撃したのだ!日本軍はこの街を破壊しようというのか!
「南京事件の日々」(ヴォートリン著:大月書店)
12月27日 月曜日
今日は休息をとっている。この2日間気分がすぐれず、寝ているように、と友人たちが強く勧めてくれた。メリーがここにいてくれるおかげで休息がとれた。言い訳がたってありがたかった。
・・・・・・・・・
城内では、依然として破壊が続いている。火災の煙がもうもうと立ち昇っているところを見ると、現在は北里門橋の方角が破壊されているようだ。南門から北里門橋までの間にある商店は軒並み略奪され、焼き払われてしまったのではないかと思う。略奪はいまやトラックを使って行われ、じゅうたんやベッドといった大きな備品が持ち去られている。それらは句容に運ばれているらしい。けさ校門内に入ってきた女性の話では、個人の住宅での略奪は依然として続いており、銅貨のような小銭さえも盗まれているそうだ。メリーによれば、日本兵がトラックで学院に乗り込み、少女3人を要求したが、彼女がその筋の手紙を見せると、出て行ったという。
金陵女子文理学院が難民収容所としてどのような状態になっているかは、私の筆の力ではとうてい伝えることができない。清潔さを表彰するブルーリボン賞を学院が受賞できないのは言うまでもない。400人の避難民を初めて受け入れた時には、清潔保持という理想をもち、毎日部屋とホールの掃き掃除をさせ、紙くずを拾わせようと努力した。しかし、いまはそうではない。一万人余の避難民がいる状況では、キャンパスをトイレ代わりに使わないよう説得するだけで精一杯だ。芝生の部分を歩かせるというハリエットの理想は完全に実現されたが、その結果、芝生はほとんど残っておらず、多くの場所に、とりわけ、粥が配られている場所には泥の水溜りができている。
樹木はいずれもむごたらしい使い方をされ、潅木の中には、踏みつけられて跡形もないところもある。晴れた日には決まって、木という木はは高い木も低い木も、手すりにも柵にもあちこちに、あらゆる種類と色のおむつやズボンがかけられている。キャンパスにやってくる外国人たちは、このような金陵女子文理学院は見たことがない、と笑い出す。
今日までに赤ちゃんの誕生が14件、死亡が4件あった。ここでは看護婦は程先生しかおらず、先生はひどい過労に陥っている。
「Imagine9」【合同出版】より
世界は、
9条をえらび始めた。
・平和を探ることが人類の進化だと思います。
私たちが本気になって平和を模索しなければ、いろいろな問題は改善されるどころか、悪化してしまいます。(アメリカ、40代・女性)
・日本が軍隊を持たないという約束を破ろうとしているのではないかと、私はとても心配しています。日本政府が憲法9条を守り。「国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する」という決断を決して変えることがないことを願っています。(ベルギー、40代・男性)
・日本の皆さんが9条を世界に広げようとしている大義を、私たち、ケララ州コーチンの市民は、心から支持し、その取り組みに全面的に協力と支援をいたします。(インド、50代・女性)
・私の地域では、たえまない暴力が解決のめどもつかないまま50年間続いています。戦争は、プレイステーションのゲームではなく、マンガでもありません。あなたの愛する人の現実の死なのです。日本が戦争を放棄したことの意味を、もう一度見つめてください。(レバノン、20代・女性)
・武器や核兵器による絶え間ない脅威は、世界の病というべきものです。
私の国、コスタリカは武器をもたない国であり、世界のほかの国々も同じようにあるべきだと思います。現在の日本の憲法9条は非常に素晴らしいものであり、いかなる権力によってもこれは変えられるべきではないと思います。日本は永遠に平和な国として存在するべきです。
(コスタリカ、60代・男性)
第九条【戦争放棄、軍備及び交戦権の否認】
1 日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し、国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する。
2 前項の目的を達するため、陸海空軍その他の戦力は、これを保持しない。国の交戦権は、これを認めない。
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