2009年4月24日金曜日

「大東亜共栄圏」のまぼろし

まもなく4月29日の「昭和の日」を迎える。これが、本当に国民の祝日であっていいのか、日本人は考えなければならないと思う。

 1930年代の中国における戦争は、日本の一方的な侵略戦争あった。
その当時の憲法は大日本帝国憲法であった。日本は大日本帝国と呼ばれていた。時の天皇は昭和天皇であった。その憲法には次のように書いてある。
第1条 大日本帝国ハ万世一系ノ天皇之ヲ統治ス
第3条 天皇ハ神聖ニシテ侵スヘカラス
第11条 天皇ハ陸海軍ヲ統帥ス
第12条 天皇ハ陸海軍ノ編制及常備兵額ヲ定ム
第13条 天皇ハ戦ヲ宣シ和ヲ講シ及諸般ノ条約ヲ締結ス
・・・・・・

天皇が軍の最高責任者である。日中戦争に限らず、アジア・太平洋戦争の戦争を始めたのも終わりにしたのも昭和天皇である。その天皇の誕生日を祝日として祝うということはあの戦争で犠牲になった大勢のアジアの人々や日本の国民にとっていかがなものだろうか?



『未来をひらく歴史』(日・中・韓=共同編集 第2版 高文研)より

 日本の侵略戦争

 3、「大東亜共栄圏」のまぼろし

 アジア太平洋戦争を始めた日本政府は、戦争を「大東亜戦争」と呼ぶことに決定しました。その目的は何だったのでしょうか。
 
 「大東亜会議」の招集

1943年11月、東條英機首相は、アジアに新しい秩序が形成されたことを誇示(こじ)するために「大東亜共栄圏」の代表を塔橋に集め、大東亜会議を開きました。
 招集されたのは、日本軍が占領しているところにつくられた傀儡(かいらい)政府、すなわち「満州国」、中国・南京の汪精衛(おうせいえい)政権、タイ、ビルマ、フィリピン、「自由インド仮政府」の代表たちでした。会議では次のような大東亜共同宣言を採択、発表しました。

 ■米英は自国の繁栄のために、他民族を抑圧し、大東亜に対しては侵略、搾取(さくしゅ)を行ない、大東亜を隷属化(れいぞくか)し、安定をくつがえそうとした。これが大東亜戦争の原因である。大東亜各国は提携して大東亜戦争を完遂し、大東亜を米英の束縛から解放して、共存共栄、自主独立、人種的差別のない共栄圏を建設し、世界平和の確立に役立てようとするものである。(要約)

「この事実を・・・・」

(「南京大虐殺」生存者証言集:侵華日軍南京大屠殺遇難同胞紀念館/編 加藤 実/訳)
1、日本軍の狂暴な集団的虐殺
江辺、下関埠頭、挹江門、三汊河一帯での集団虐殺

 孫歩方(男、64歳)の証言 

 (昨日の続き)12月15日の晩は霜が降りました。夜が明けないうちに、朝ご飯を食べ出発しました。侵略者たち10数人は、馬を一匹ひいた私を加え、長江沿いに上元門の方へ進んで行きました。至るところ死体ばかりで、そのほか、江辺には軍用の糧食や被服が山のように積まれていて、それに庶民が捨てていった箱や篭や行李に、小さな車、大きなトラック、戸板をはずされた店の品物が至る所に放り出されているの等でいっぱいでした。更に前へ進むと、銃器や弾薬が、山のように積まれているのが見えました。上元門まで行って、老虎山のふもとから、引き続き邁皋橋の方向へ行くと、道沿いのおよそ村で建物のある所では、どこも昨日挹江門(ゆうこうもん)の内側で見かけた状況と同様に、家々の入口には年寄りや子どもが座っていて、そこから遠くないところに、その家の青壮年の死体が1つか2つ転がっているのでした。人々は泣きもせず、話もせず、間が抜けて、感覚もなしに、くり返しくり返し「掃蕩(そうとう)」にやってくる侵略者に捜査されるに任せ、家中のちょっとでも銭になるものは洗いざらい持っていかれ、かめや壷や缶などまでも門の外に持ち出され、落として粉々にされてしまい、鶏や豚などの家畜は、言うに及ばずでした。
 この日本軍10数人は、邁皋橋の通りのかたわらのある農家の家に落ち着きました。彼らは自分たちの欲しがる金目の物、金銀首飾りなどを捜索して略奪したほか、人を捕まえて虐殺しました。2,3日で、無辜(むこ)の農民を13人捕まえ、その中に軍人で変装したのがいたのかも知れませんが、とにかくその13人を閉じ込め縛り付けました。3日目に、その人たちは日本軍に家の後ろの小さな沼に連れて行かれ、1対1で「射撃練習」の的にされて銃殺されました。私の任務は毎日米を研いで飯をつくることで、毎日夜が明けないうちに、池で米を洗わなければならず、この惨死した13の死体を一目見て、身の毛がよだってしまったのですが、それでも米を研ぎに行かなければいけなかったのです。ここに5日ほど泊まっていて、一度雪が降ったので、何とか死体に覆いをかぶせた恰好(かっこう)になりました。(続く)


   

  
「Imagine9」【合同出版】より



想像してごらん、



軍隊のお金をみんなの


暮らしのために使う世界を。



Imagine,


A world that spends 

money


not on armies,


but on people's lives.

アメリカでは、イラク戦争に年間およそ1兆円も税金をつぎ込んでいます。それなのに、ハリケーンから自国民を守ることさえできませんでした。
日本が9条をなくして大きな軍隊を持てば、きっと税金は戦争の用意に回され、日本の人々の生活は苦しくなるでしょう。
そして、貧困に苦しむアフリカの人々への支援も減らされてしまうのではないでしょうか
(ケニア/男性)


第九条【戦争放棄、軍備及び交戦権の否認】

1 日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し、国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する。

2 前項の目的を達するため、陸海空軍その他の戦力は、これを保持しない。国の交戦権は、これを認めない。


にほんブログ村 政治ブログ 政治・社会問題へ

0 件のコメント:

フォロワー

ブログ アーカイブ

自己紹介

新しい自分を発見中