2009年4月7日火曜日

満州国

1931年(昭和6年)9月18日・・・柳条湖事件、満州事変に発展
1932年(昭和7年)3月・・・満州国の建国宣言発表
1933年(昭和8年)3月・・・日本は国際連盟を脱退する。

『未来をひらく歴史』(日・中・韓=共同編集 第2版 高文研)より

 日本の中国東北地方への侵略

 「満州国」の出現

関東軍の統治の仕組み

 日本の満州占領は、激しい抵抗にあいました。現地の一部の中国軍と民衆は、はじめは抗日ゲリラを組織し、後に抗日連軍を編成して、長期にわたる苦しい武装闘争を続けました。関東軍は抗日武装勢力を鎮圧するため、軍隊、警察、憲兵、特務機関を総動員して抗日武装勢力の活動地域を討伐させました。そのため住民に対する迫害や民衆虐殺が多発しました。
 日本と「満州国」政府は、抗日勢力を孤立させるため、村々を合併させ、村民たちを強制的に「集団部落」に移住させました。「集団部落」は、周囲を高い塀(へい)と深い堀で囲み、軍隊と警察が門を警備して自由な出入りを許さず、民衆と抗日軍との連絡を切断しました。自分の家や畑を離れようとしない民衆は、殺害されたり、家屋を焼き払われたり、田畑を荒らされたりしました。日本と「満州国」政府は、全農村に保甲(ほこう)制度(1村を1保とし、10戸を1甲として村民を組織)を実施して相互監視と警備を強化しました。もし、1人が罪を犯せば、10戸が連帯責任で罰金もしくは労役を課せられました。

 
「この事実を・・・・」(「南京大虐殺」生存者証言集:侵華日軍南京大屠殺遇難同胞紀念館/編
            加藤 実/訳)
1、日本軍の狂暴な集団的虐殺
江辺、下関埠頭、挹江門、三汊河一帯での集団虐殺

 湯必俊(男、62歳)の証言

 私の上の兄の湯必達は、1937年には25歳で、豚を殺して肉を売る仕事を手伝って暮らしを立てていました。日本軍が南京を攻めて占領した時、私たち家中で中山北路の新安旅社一帯の難民区に避難しました。
 日本軍が南京を占領した翌日、日本兵が人を捕まえに難民区に入ってきて捜査しました。兄嫁と妹が家にいて、日本兵が来たのを見て芦の柴が積み上げられてある後ろに隠れました。兄が2人を守るために、階段の入口で日本兵をさえぎると、日本兵は兄を捕まえて行きました。兄と一緒に捕まったのがみんなで5人で、その内の劉という人が明くる日逃げ帰って来て、母に「息子さんから、手紙を母に持っていってくれ、下関の方に行ったと伝えてくれ、と頼まれました」と言いました。私と母は大急ぎで捜しに行きましたが、下関一帯はあまねく死体ばかりで、どうしても兄は見つかりませんでした。
 私たちはここに住まって行けないと分かり、破れ布団をかつぎ、大方巷のアメリカのキリスト教会に避難しようと思いました。出かけて程なく、日本兵に止められ、ぴんたをなぐられ、足げりにされ、物も奪い取られてしまいました。(曹慧芳が記録)

 
 
「Imagine9」【合同出版】より



女性たちが



平和をつくる世界



戦争で一番苦しむのは、いつも女たちです。戦争で女たちは、強姦され、殺され、難民となってきました。それだけでなく女たちは、男たちが戦場に行くことを支えることを強いられ、さらに男たちがいなくなった後の家族の生活も支えなければなりません。戦場では軍隊の「慰安婦」として、女たちは強制的に男たちの相手をさせられてきました。これは「性の奴隷制」であると世界の人々は気づき、このような制度を告発しています。
 男が働き、戦う。女はそれを支える。昔から、このような考え方が正しいものだとされてきました。最近では日本の大臣が「女は子を生む機械だ」と発言して問題になりました。その背景には「女は子を生む機械だ。男は働き戦う機械だ」という考え方があったのではないでしょうか。第二次世界大戦下、日本の政府は、こういう考え方をほめたたえ、人々を戦争に駆り立ててきました。このような男女の役割の考え方と、軍国主義はつながっているのです。
 「男は強く女は弱い」という偏見に基づいた、いわゆる「強さ」「勇敢さ」といった意識が、世界の武力を支えています。外からの脅威に対して、武力で対抗すれば「男らしく勇ましい」とほめられる一方、話し合おうとすれば「軟弱で女々しい」と非難されます。しかし、平和を追求することこそ、本当の勇気ではないでしょうか。私たちが、国々や人々どうしがともに生きる世界を望むならば、こうした「男らしさ、女らしさ」の価値観を疑ってかかり、「強さ」という考え方を転換する必要があります。



第九条【戦争放棄、軍備及び交戦権の否認】

1 日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し、国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する。

2 前項の目的を達するため、陸海空軍その他の戦力は、これを保持しない。国の交戦権は、これを認めない。


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