2021年3月4日木曜日

3月3日の『化学学校記事』の傍聴



第9条【戦争の放棄、戦力及び交戦権の否認】
 ①、日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し、国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する。 
②.前項の目的を達するため、陸海空軍その他の戦力は、これを保持しない。国の交戦権は、これを認めない。 

 と日本国憲法9条は、世界に向かって宣言している。 

 日中戦争、アジア太平洋戦争で、世界で唯一野戦で毒ガス兵器や細菌兵器を国際法に違反して使った日本が、あの戦争の反省に立って作った憲法である。 




 ところが今、尖閣諸島に中国海洋局の武器を保有しているとみられる艦艇が、侵入すると事態になると、ニュース報道もこのままでいいのかという様な、放送が一部流れている。 

 本来は、憲法に則って、武力によらず、平和的手段により解決の道筋をつけていくことに腐心しなければならないはずの日本だが、なぜか、武力には武力で対抗しなければと受け取られる報道が流れている。 

 憲法9条の発展形を示し、武力によらずして、平和を構築することが出来ないのであろうか? 
 3月3日に『化学学校記事』の情報公開裁判があった。

 まず、この情報公開裁判というのが曲者である。 
何で、裁判までしなければ、自衛隊の情報が出てこないのか? 
しかも、裁判をはじめても、『化学学校記事』があることを、原告が証明しなければならないというおかしな裁判である。
隠している被告側防衛省には、代理人が7~8人が座っている。 
防衛省が、本来きちんと保管してあるものを、すぐ出せばことは済むはずである。 
裁判を始めて月日が過ぎても、開示する気は全くなく、防衛省は逃げている。

 あの戦争で、アジア・太平洋の膨大な方々に、加害を与えた日本である。 
そして9条が生まれ、武力の不保持を全世界に宣言した!! 

ところが、1954年に自衛隊ができる。 
そして、自衛隊で何が行われているのか、国民にはきちんと知らされない。 

自衛隊のホームページを見ると核・生物・化学兵器への対応 というのがある。核兵器、生物兵器、化学兵器への防護を強調しているが、自衛隊がどのような武器を持っているのか具体的には示されていない。

1960年代は、アメリカのベトナム戦争での枯葉剤が、世界的に問題になる。
1966年第21回国連総会で「化学兵器・生物兵器の使用を非難する決議」が採択されている。
1969年防衛庁図書館において陸上自衛隊の各種学校の学校記事等の定期刊行物が展示されなくなり、書棚はガラガラとなる。
1969年7月には沖縄で毒ガスの漏出事故が起きている。
1970年『化学学校記事』16号発行
1970年5月「窒息性学、毒性ガス又はこれらに類するガス及び細菌学的手段の戦争における使用禁止に関する議定書(ジュネーブ議定書)を批准
1970年7月「ウ・タント国連事務総長が「化学・細菌(生物)兵器とその使用の影響」と題する報告書を提出する。

化学兵器についていえば、1964年にサリンの合成に成功している。
1973年にはBZガスの合成に成功している。
1995年3月20日地下鉄サリン事件発生、化学防護隊が対処にあたる。
※オウム真理教の信者の中に自衛隊員が複数いた。サリンの製造とのかかわりは?
2018年7月オウム真理教の死刑囚に刑執行。
CBRN(シーバーン)の練習とは何か?




 防衛省は、自分達が一生懸命作っている機関誌『化学学校記事』がいつまで作っていたのか分からないという。 本当に驚くことである。

 防衛省は、税金を使って作っている『化学学校記事』が何号まで作ったのかわからなと、公然と法廷で言っているのだ。 
ようやく少し時間が経ってから、「1959年~1967年までの間に1号~12号が発行されていることがうかがえる」と認める。 
そして、その文書管理もきちんとしていない。図書原簿にも載せていないのだ。 
原告が1970年に発行された16号を示すと、2年以上たってからその存在を認める始末。 
そして、20号までは作っていないと思うとか、曖昧な返答。
 国の正式な機関であり、憲法9条に則って、事業を進めなければならない防衛省は、きちんと情報を速やかに公開すべきである。

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