2009年1月6日火曜日

1938年 南京 1月6日

「南京の真実」(ラーベ著:講談社)より
1月6日
万歳!アメリカ大使館のアリソン、エスピー、マクファディエンの3氏がアメリカの砲艦オアフ号で今日上海から到着した。すでに12月31日に南京を目の前にしていたのだが上陸の許可が下りず、蕪湖で待機していたのだ。アリソン氏はかつて東京で勤務したことがあり、日本語ができる。
 日本の軍当局から米と小麦粉(両方とも軍が略奪したものだが)が買えそうだ。価格は高いが(米一袋13メキシコドル)、約5万メキシコドル買うことにした。石炭も1万2千メキシコドルぐらい買っておかなくては。難民の蓄えが底をついてきたので早急に手を打つ必要がある。・・・・・


 10時ごろ日本軍のトラックが来て、うちの収容所から下関の発電所の作業員を15人連れて行った。みなしぶしぶ出かけていった。前回、食事をちゃんと与えるという約束をしておきながら、ろくなものを食べさせてもらえなかったからだ。全くありつけなかった者もいた。それだけではない。発電所ではなく、市の南部の門の近くで塹壕堀をさせられた者も何人かいた。

 午後5時、福田氏来訪。軍当局の決議によれば、我々の委員会を解散して、食料などの蓄えや資産を自治委員会に引き渡してもらいたいとのこと。自治委員会が今後我々の仕事を引き継ぐことになっているからだという。冗談じゃない。私は直ちに異議を申し立てた。「仕事を譲ることに関しては異存はありませんが、これだけはいっておきます。治安がよくならないかぎり、難民は元の住まいには戻れませんよ」。難民の住まいの大半は壊され、略奪されている。焼き払われてしまった家もあるのだ。


 早速会議を開いて、福田氏にどう返事をしたものかと相談した。また、治安や秩序を取りもどすためにどういう提案をするかについても。日本から助言を得てはいるが、自治委員会はまるで無策だという気がする。どうやら狙いは我々の金だけらしい。つまり、「国民政府からもらったのだから、俺たちのものだ!」というわけだ。
 しかし我々の考えは全く違う。なんとしてもこちらの主張を通そうということになった。アメリカやドイツの大使館が支持してくれると当てにしたうえでの結論だ。といっても、先方が果たしてどう考えているのか、まるっきりわからないのだが。


「南京事件の日々」(ヴォートリン著:大月書店)より
1月6日 木曜日
 昨日午後遅く中国人の登録計画がどうやら変更されたらしい。というのも、引き続き女性の登録は金陵女子文理学院で、男性の登録は金陵大学で行うという通知を受け取ったからだ。しかし、今後は軍ではなく行政職員の指揮で行われることになった。8時には再び女性たちが押し寄せてきた。今回は訓示はなかったが、彼女たちは12列ほどの縦隊に並ばされた。各列の先頭付近にはテーブルが2脚置かれ、最初のテーブルで許可証を、2番目のテーブルで登録カードを受け取るようになっていた。・・・・・・・



 午後、警備の兵士15人が派遣され、現在、彼らは門衛詰め所、というよりは張さん一家が住んでいる家にいる。8日間にわたって夜間警備に当たってくれた大使館の警官にはしごく満足していたので、避難民の警護方法を変更することには気が進まなかった。困ったことに、警備兵と一般兵士とを見分けることができないので、キャンパスから警備兵を追い出すというひどい過ちを犯すことになりかねない。・・・・・・
 ・・・・・・・・
 比較的年齢の高い避難民は徐々に帰宅しているが、若い人たちは大部分がいまなおキャンパスにとどまっている。賢明な選択だと思う。帰るべき家のない人たちのことを思うと胸が痛む。そのような人たちが大勢いる。

「Imagine9」【合同出版】より



想像してごらん、


戦争にそなえるより


戦争をふせぐ世界を。



Imagine,


A world that instead of


preparing for war,


prevents war.



コスタリカは1949年の憲法で軍隊をなくしました。
コスタリカのように武器を持たない国が 国際的に大きな強みを
発揮する事があります。
なぜなら、コスタリカは軍隊を持たない分、教育に力を入れ、人づくりをしているからです。
若者たちは、紛争が起きたとき、武力ではなく交渉や対話によって
解決できるということを、一人ひとりが子どものころからしっかりと学んでいます。
(コスタリカ/男性)


第九条【戦争放棄、軍備及び交戦権の否認】

1 日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し、国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する。

2 前項の目的を達するため、陸海空軍その他の戦力は、これを保持しない。国の交戦権は、これを認めない。


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