【バンコク時事】ミャンマーのクーデターで権力を握った国軍に反発し、アウン・サン・スー・チー氏が率いる国民民主連盟(NLD)の議員らが結成した「連邦議会代表委員会(CRPH)」は16日、スー・チー氏を事実上のトップとする「統一政府」の樹立を宣言した。国軍は最高意思決定機関の「国家統治評議会」を設置しており、二つの「政府」が並立する事態となった。
CRPHは統一政府の閣僚名簿を発表し、スー・チー氏を2月1日のクーデター前と同じ事実上の国家指導者である国家顧問に据えた。大統領にはウィン・ミン氏を再任。副大統領と首相のほか、11の閣僚ポストに兼任者1人を含む10人を任命した。民主派と共同歩調を取る少数民族からも登用した。
CRPHは3月末、国軍の政治参加を保証する現行憲法の廃止を宣言し、暫定憲法に当たる「連邦民主憲章」を制定。国軍と対抗する統一政府を樹立する方針を示していた。今後は国際社会に正統性を訴え、正式な政府として承認を求める考えとみられる。
0 件のコメント:
コメントを投稿